日時:6月13日
メンバー:ラナパパさん、G
場所:寒山寺→放水口
ラナパパさんからお誘いを頂きました。内容はパックラフトを背負って、御岳を遡上しパックラフトで降るとのこと。
場所は寒山寺に集合し、遡上していくとのことでした。寒山寺の吊り橋で待っていると駅側からランパパさんがさっそうと歩いてきました。
なんとなく、黒部の薬師沢小屋の吊り橋を思い出した。しかし、本日は御岳です。悲壮感は全くありません。
右岸側から降りて、準備をします。川を遡上するとのことだったので、沢(川)の登り、なので、装備はTシャツ、山用のズボン、トレラン用の靴、片手には折りたためないパドル。
ラナパパさんの装備を見ていると、ネオプレーン生地の上着、パドルジャケット、ロープ、折り畳みのパドル、両手には杖、、、見ているとなにかこう、しっかりしている。
川に入る際に「できる限りああいうところを入っていくから」、ああいうところと指さしたのは岸や河原でなく、なんとなく水深が深め箇所でした。んんとなりましたが、まだその時はまあ、ひざ下くらいかな、なんて思っていました。
そしてすぐ先の、水深が深くて底が見えない、エディの岩場にザブンと入り、岩場をヘツリだしました。その深場の1メートル横は水深数十センチの歩ける場所があります。頭の中はもう???で埋め尽くされました。横は歩けるのに水は非常に冷たいのに、足が届かない場所をヘツル意味が分からないというか、スタートして数分で、歩ける場所を歩かずにザブンです。もう、本当に意味が分からず。
とりあえず、ラナパパさんと同じルートを行きましたが、足がつかない、寒い、流れは弱いものも自由にならない恐怖、もうパニックです。ただ、横1メートルは足がつき、普通に歩けます。
もう、恐怖とかより意味が分からないことへのパニックでした。
怒られるかなと思いましたが、ラナパパさんは特に怒っていない。途中で浅いところを歩きながら、ラナパパさんの背中を見ると、ザックにはパドルがさしてあり、パックラフト、シュラフ、両手には登山用杖、もう後ろ姿はミヤマクワガタです。
そして、今まで何十回と降った御岳のなんて事のない、エディや深場が、全く異なる世界に見えてきました。
ショッキでした。
昨年は背負子を見たとき、カミナリに打たれましたが、今回、ラナパパさんのザブンする姿、川なのによくわからない後ろ姿(クワガタ)、そして今まで見てきた御岳が世界のわくわくする新しい世界に見えました。
ニジェール川で川下りしながら毎日読んだトムソーヤの冒険とねじまき鳥クロニクル予言する鳥編、インドで読んだトゥーサンの浴室。誰もいないお化けのでる部室で読む青春を山に賭けて。バングラで読んだ物乞う仏陀、いつも読んでいる小説やノンフィクションが場所や時間を変えると違う解釈になったり、新しい発見があったりしました。
また、食べ物ではおばあちゃんが作ってくれたえのきだけのえのきだけの炒め物。インドのバターミルクとダールカレーと水牛のヨーグルトのマリアージュ。ウガンダで食べたカカオから丁寧に処理、焙煎したカカオと砂糖だけのチョコ。先輩がリンゴから搾ったシードルと梨のシードル。
たまに出会う、その食べ物としての味を超える味。
ショッキ,,,
今回は御岳の見え方が変わったのではなく、御岳でなくなった感覚でした。
ショッキ…。
最初はこの世界観に笑っていたのですが、面白さやわくわくだけでなく、ショッキでした。ここは御岳か?見え方が変わる、というか本当に変わってしまったのではないか。
三十だい後半に入りましたが、まだまだ世界は広いと感じました。
その後、無事放水口まで到着し、寒山寺までパックラフトで下りました。
とても楽しかったです。